この記事について
この記事は「WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)がすでにインストール済みのWindows PC」を対象に、OpenClawのセットアップ手順を解説します。
WSL2のインストール方法は【Windows】WSL2のインストール完全手順で解説しています。まだWSL2を用意していない方はそちらを先にご確認ください。
Mac版との違い:インストールコマンド自体はMac版と同じです。主な違いは「WSL2のターミナルを使う」「ダッシュボードをWindowsのブラウザで開く」「デーモンがsystemdになる」の3点です。
OpenClawとは?
OpenClawは、Claude(Anthropic)やGPT-4(OpenAI)などのAIを、TelegramやDiscordなどの好きなチャットアプリで使えるようにするパーソナルAIアシスタントツールです。
難しい設定不要。ターミナルでコマンドを1つ実行するだけでAIアシスタントが動き始めます。
普通のチャットBOTとの違い
LINE や Slack のチャットBOTは「質問したら答えを返す」だけです。しかし OpenClaw はそれとは根本的に異なります。
OpenClawのAIは、あなたのPCを実際に操作できます。
- ファイルを読み書きする
- Webを検索して情報を取得する
- コードを書いて実行する
- メールやカレンダーを確認する
- アプリを起動・操作する
⚠️ リスクについて知っておこう
AIがPCを操作できるということは、それだけ強力な反面、使い方を誤るとリスクもあります。また、AIがWebを検索したページに悪意ある命令文(プロンプトインジェクション)が仕込まれている場合、AIがその命令に従おうとすることもあります。AIが何をしようとしているか確認する習慣が最大の防御です。まずはファイル読み込みなど、範囲が明確な操作から試してみることをおすすめします。
この記事でやること
- WSL2のターミナルを開く
- OpenClawをインストールする(公式推奨ワンコマンド)
- セットアップウィザードを進める(Windows固有の手順を含む)
- WindowsのブラウザからAIと最初のチャットをする
- 正しい終了方法と次回の起動方法を覚える
必要なもの
- Windows 10(バージョン2004以降)またはWindows 11
- WSL2がインストール済みであること(Ubuntu推奨)
- AnthropicのAPIキー(推奨)またはOpenAIのAPIキー
- インターネット接続
APIキーとは? AIサービスを使うための「合言葉」のようなものです。Anthropic(Claudeの開発元)のサイト(console.anthropic.com)でアカウントを作ると取得できます。Node.jsはインストーラーが自動でセットアップしてくれるので、事前に用意しなくて大丈夫です。
ステップ1:WSL2のターミナルを開く
スタートメニューから 「Windows Terminal」 または 「Ubuntu」 を検索して開いてください。
開いたウィンドウに $ や ~$ のプロンプトが表示されていれば、WSL2のLinux環境に入っています。
Windows TerminalとUbuntuの違い:どちらを開いてもOKです。Windows Terminalの場合は、タブの「+」ボタン横の「∨」から「Ubuntu」を選ぶとWSL2環境が開きます。
ステップ2:インストール(公式推奨ワンコマンド)
WSL2のターミナルで、以下のコマンドを貼り付けて実行してください。Mac版とまったく同じコマンドです。
curl -fsSL https://openclaw.ai/install.sh | bash
スクリプトが自動的にNode.jsの確認・インストール、OpenClaw本体のインストール、初回セットアップウィザードの起動まで行ってくれます。
ステップ3:セットアップウィザードを進める
インストールが完了すると自動的にセットアップウィザードが起動します。基本的な流れはMac版と同じですが、Windows(WSL2)固有の手順があるので注意してください。
セットアップモードの選択
? Setup mode
❯ QuickStart (recommended defaults)
Advanced (full control)
初めての方は QuickStart をそのままEnterで選択してください。
AIモデルのAPIキーを選ぶ
? Select auth provider
❯ Anthropic API key (recommended)
OpenAI API key
Skip
Anthropic API key(推奨)を選択し、APIキー(sk-ant-から始まる文字列)を貼り付けてEnterを押してください。
デフォルトモデルを選ぶ
? Default model
❯ claude-sonnet-4-5 (recommended)
...
推奨(recommended)と表示されているモデルをそのまま選択してください。
ワークスペースの保存場所
? Workspace directory
❯ ~/.openclaw/workspace (default)
デフォルトのままEnterでOKです。
ゲートウェイの設定
? Gateway port: 18789
? Gateway bind: loopback (local only)
すべてデフォルトのままEnterで進めて問題ありません。
チャンネル(連携アプリ)の設定
? Set up channels?
❯ Skip for now
WhatsApp
Telegram
Discord
...
まずはSkip for nowで飛ばしてOK。後からいつでも追加できます。Discord連携の手順はこちらの記事で解説しています。
バックグラウンドサービス(デーモン)の設定 ※Windows固有
? Install as a background service (systemd)?
❯ Yes (recommended)
No
macOSではLaunchAgentですが、WSL2では systemd が使われます。Yes(推奨) を選択してください。
このとき以下のようなメッセージが表示される場合があります:
Enable systemd linger for user? (requires sudo)
これはWSL2を閉じた後もOpenClawを動かし続けるための設定です。Enterで承認してください。パスワードを求められた場合はWSL2のLinuxユーザーパスワードを入力します。
ヘルスチェック(自動実行)
ゲートウェイが正しく起動しているかを自動で確認します。特に操作は不要です。
スキル(拡張機能)のインストール
? Install recommended skills?
❯ Yes
Skip
天気確認・Web検索などの拡張機能です。Yes を選ぶと便利な機能が最初から使えます。
ここまで完了するとセットアップ終了です。
ステップ4:Windowsのブラウザで最初のチャット
セットアップ完了後、WSL2のターミナルで以下のコマンドを実行してください。
openclaw dashboard
WSL2ではブラウザが自動で開かない場合があります。その場合は、Windowsのブラウザ(Chrome・Edgeなど)で直接
http://127.0.0.1:18789/にアクセスしてください。
OpenClawのコントロールUI(管理画面)が表示されたら、チャット欄に「こんにちは!自己紹介してください。」と入力してみましょう。AIが返答してくれればセットアップ成功です。
ステップ5:正しい終了方法
OpenClawを終了したいときは、WSL2のターミナルで以下を実行します。
openclaw gateway stop
ターミナルを閉じるだけではバックグラウンドで動き続けるため、コマンドで停止させましょう。
現在の稼働状態を確認したいときは:
openclaw gateway status
ステップ6:次回の起動方法
デーモン(自動起動)をYesにした場合、WSL2を起動すると自動的にOpenClawも立ち上がります。
手動で再起動したい場合:
openclaw gateway restart
起動後は再び openclaw dashboard でブラウザから使えます。
困ったときのコマンド
うまく動かない場合は以下で問題を診断できます。
openclaw doctor
詳しいトラブルシューティングは公式ドキュメントを参照してください。
まとめ
今回やったことを振り返ります。
- ✅ WSL2のターミナルを開いてOpenClawをインストール
- ✅ セットアップウィザードでAPIキーとsystemdデーモンを設定
- ✅ WindowsのブラウザからAIとチャットして動作確認
- ✅ 正しい終了方法・再起動方法を習得
次のステップとして、チャットアプリと連携するとスマホからいつでもAIアシスタントを呼び出せるようになります。用途に合わせて選んでみてください。
参照・公式リンク
この記事は以下の公式ドキュメントを参照して作成しています。

